糖尿病は、日常の血糖コントロールが
きちんとできていれば、こわい病気ではありません。
ところが
糖尿病は、発熱したり、体のどこかが痛くなったりと
いった自覚症状がないまま病状が進行するため、
そのまま放置してしまったり、不適切な治療を行っていると、
5年、10年たつうちに、深刻な合併症を引き起こすことになります。
糖尿病が原因で、もっとも多くみられる合併症は
神経障害、
網膜症、それに今回紹介する腎症の三つで、
これらは
糖尿病の三大合併症と呼ばれています。
そのうち、
網膜症は進行すると失明してしまいますし、
腎症では末期腎不全におちいって、
透析をしなければ生命を維持することができなくなってしまいます。
腎臓は血液が運んできた体内の老化物をろ過し、
尿として排泄する重要な機能をもっているのですが、
腎症が進むにつれ、尿をつくる機能が低下し、
最後には人工腎臓によって、
腎臓の機能を代行する透析療法をしなければなりません。
残念ながらわが国では、こうした
糖尿病が原因で透析療法を受ける人が、
最近どんどん増えてきています。
現在透析を受けている人の数は全国で 27万人、
その3割が
糖尿病性腎症によるものですが、
これを最新の年間新規透析患者数でみると、
3万6,000人中1万6,000人(2007年)と、
4割強にも及んでいて、透析導入原因のトップを占めているのです。
しかも、
糖尿病で透析を受けている人のその後の経過は、
ほかの病気で透析を受けている人に比べると、
必ずしもよいとはいえません。

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